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小説

鸞奇談(らんきだん) 1-3

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重力に従ってさらりと流れる長髪は、末摘の色よりも些か濃い色を放ち
透明感のある水色の瞳が輝くのは、純真無垢な少女だった。
更に形も血色も良い唇は、心底悔しそうにキュッと上にあがっているように見える。

「それより、いい加減、首がつりそうじゃ…文句なら目線が合うところで
 たっぷり聞いてやる。じゃから降りて来い、桃花(とうか)

仰け反りそうな体勢で辛そうにいう末摘から桃花と呼ばれた少女は未だに不満げだが
「はーい…」という声とともに渋々柱に身を乗り出す。どうやら降りるつもりらしい。

とはいえ、この屋敷の天井は成人男性が十人以上肩車しても届かないほどの高さである。
少女一人が降りることはどう考えても不可能、というかそもそも登ること自体が不可能なはずなのだが…


「そーれっと!」


柱にあった少女の体はひょいっと空中へ。そう、あろうことか、飛び降りたのである。
大抵の人間なら、身体が離れた瞬間、「あ、俺(私)死んだ…」と思う大変な事態。

瞬く間に少女の身体は末摘のいる地へと急降下、そのまま床に叩きつけられ…

「はい、ただいまー!」

「ほい、おかえりー」

・・・るどころか、先ほどの紐なしバンジージャンプの勢いを一瞬にして殺し、華麗に着地を決めたではないか。
人一人が落ちて来たとはとても思えない、ふわりととても軽やかに。

更に驚く点は、末摘もその光景に一切動じていないところだ。
上を向いていた首が真正面に変わっただけで、恐ろしいほどに変化がない。


「蔵の中を始め、食糧庫、書物庫、裏庭の岩陰、石榴の木の上
 ほいで最近は池の中、木の葉の下、掛け軸の裏、その他諸々、今回は天井の柱か・・・」

「あーあー・・・今回こそは!と思ったのに」

前半も大分お転婆なところに隠れているが、「ほいで最近は」の後は明らかにおかしい。
隠密行動でもやっているのだろうか。そもそも池の中は隠れ場所といえるものではないし
たとえ隠れたとしても見つかる以前に恐らく死ぬ。


「今日は誰から奪い取ったんじゃ?」

「奪うだなんて失礼ね。協力するってこれ貸してくれただけだもん!」

プウッと頬を膨らます少女、桃花は右手に持つものを見せ付ける。
それは、手のひらに収まるほどの大きさしかない翡翠色の羽根だった。


「その色は・・・なるほど、あやつの羽根なら、天井の行き来くらい造作ないか」


羽根の質も色彩も見るからに柔らかく、吐息だけで飛んでいってしまいそうなほどに軽い。
羽毛の材料だったらこれ以上ない一級品だろう。

しかし、いくら高級感のある羽根を持っているとはいえ
それが何故、成人男性も登れないような天井の柱に上がり
尚且つ、身投げのような降下ができることに繋がるというのか。


その答えは・・・


ガサ・・・ガサガサ・・・ガサガサガサ・・・


「ぬっ!?曲者!!!!!!!!」


『Σどわぁああっ;!!!!』



次の項にて、お話しするとしよう(笑)



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