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小説

鸞奇談 9-4

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『このような朔月夜で自分に喧嘩売るなんざ・・・甘ちゃんにもほどがありやすわ・・・』


たった今まで、男たちに悲痛な声で抵抗していた、あの女性だった。


『本当の闇ってぇのは、歩くどころか、立つこともできないほどの【無の世界】・・・
 それを知らない三流どもに・・・闇夜は味方しやせんよ・・・』


ドスッッッ!!バキッッッ!!ドコッッ!!


鈍く重い音が鼓膜を刺激すると同時に、三人の男たちがドスンッと地面に沈み
先ほどのまでの騒がしさが嘘のように、夜風に揺れる枝葉のささめきだけが
心地よくも恐ろしい静寂の中を掠める。


『あー・・・・・・・・・・・・・・・疲れた・・・』



パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ・・・



『なん?』

『お見事お見事ぉーー・・・』

どこからともなく起こる拍手と、気のないのびーっとした喝采。
女性は、はぁーっと深い溜息を吐き、自身の右手にある建物の屋根へ目を向ける。

『高みの見物たぁいいご身分になったもんだねぇ、承和・・・』

屋根の上では右手に明かり用の燈籠を持ち、膝を抱え、体育座りで縮こまっている承和の姿が。

『不埒な野郎どもに誘拐されそうになる哀れな町娘…なかなか名演技だったよー・・・』

『そいつぁどーもぉ』

『わざわざ香まで焚き染めちゃって・・・念入りな役作りだねー・・・』

承和はスタッと華麗に着地を決めた後、持っていた火起こし道具で再び燈籠に火をつけ
暗闇の幕が仄かな灯りで照らされる。当然、目の前に立つ女性の顔や姿もだ。

『そして闇の中、更なる闇に閉じ込めての当て身・・・か・・・』

『加減はしやした。それぞれ一発入れたら即落ち!』

『視覚と聴覚を奪われた状態じゃ、より辛い一撃だったろうね・・・
 月がない分、よりえげつないね、黒姉(くろねぇ)・・・』




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